君は『わな造君』を知っているだろうか?

船舶の建造およびメンテナンスを行っている大永造船株式会社(高知市)が販売の一手を担っている、シカやイノシシなどの鳥獣被害対策のための「くくりわな」のことだ。
平成25年度高知県モデル発注制度認定製品「実用新案第3187059号」の認定を受け、高知市内の鉄工所が高知県からの依頼を受けて製造したものである。

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私は現在高知県の第2次産業、いわゆる製造業に従業している。
少なからずご縁があるので、是非みなさんにご紹介したい。

その前に少し、うんちくをはさんでみよう。
高知県内の製造業はリーマンショック以降、本当に壊滅状態に置かれていた。
まず仕事がない。
そして「ない、ない」と言っても始まらないのでみんな必死で活路を見出した。
すぐに成果は現れない。
その苦しさからリストラも進み、助成金にみなが群がった。
しかし本業で喰っていかないことには生き残れないことは百も承知だ。
原価の見直し、新規事業部の立ち上げ、従来部門の最適化、どこの企業も必死だった。
そして現在は業界全体としては淘汰された印象を受ける。

この大永造船株式会社もそんな苦境のときを新規事業にかけてみたのだ。
苦境をチャンスに変えたひとつの成功例、モデルケースと言ってもいいだろう。
製造を手がけたのは有限会社西川製作所
みんな忙しすぎて「ワーワー」いいながら作っていた。
けど楽しそうだったし、嬉しそうだった。

ものづくりの基本は自分がワクワクして、その先のお客様にも喜んでもらえること。

これにつきます。

高知県は森林保有率が84%と全国1位の森林県であるため、数多くの野生鳥獣が生息している。
高知県の中山間地域では、わずかな平地を利用して農作物を耕作しているものの、長年にわたり鳥獣被害に悩まされているのが現状です。
農林業の被害額としては、ここ数年3億円を超える高水準で推移しています。(データは平成23年のもの)
けれど、ただ悩まされているだけではなく、その命を頂いて自分達に還元するという循環もその地域地域には根付いています。ただ消費する数が少なすぎるんです。
昨今ではシビエブームの影響もあり、より多くの方にシビエ料理が間近になってきました。
本当に「ヌックス・キッチン」の西村オーナーの活動には頭がさがります。

そのような現状を打破するため高知県を挙げて動き始め、平成25年度より被害がある集落に無償で「くくりわな」を配布し、集落ぐるみでシカやイノシシの捕獲を推進しています。
女性や高齢者、初心者でも仕掛けやすいようにと高知県と鉄工所、さらには猟銃のプロにもモニタリングしてもらい作製したのがこの「わな造君」です。

(高知県の製造業のブランドネームはだいたい「○○君」が多いです!笑 男の子です。全国もかな?w)




平成25年度から平成26年度にかけて県内各市町村で9000個配布し、平成26年10月~平成27年3月までの6ヶ月間で1542頭の鳥獣を捕獲しています。
昨今では捕獲後に被害を受けるパターンも多いことから、使用にあたって高知県では捕獲技術講習会も行い捕獲名人のマル秘技術を初心者にもわかりやすく実技指導するなど、かなり本格的に県を挙げて鳥獣被害対策に本腰を入れています。

まず、なにより高知市内の第2次産業が中山間地域の第1次産業の手助けをし、さらにはきちんとしとめれば食用として循環する。飲食業である第3次産業にも発展し、観光にもつながる。
すべてが循環してますよね。

それが本当に嬉しいです。

高知市内で「ワーワー」ゆうて創ってました。「あーでもない、こーでもない」って。
県事業なので事務も煩雑で大変だったでしょう。
お山のみなさんの心配事が少しでも緩和できることを祈って創り手側の端くれとしてご紹介させていただきました。

使用にあたっては、必ず講習をうけてください。
ケガや2次被害もあることは事実です。

お問い合わせはコチラから→大永造船株式会社
ホームセンターなんかでも販売してますので、興味のある方は一度手にとってみてください。

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(見事に中山間地域のみの販売!)



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